きょうの鳥06
世界各地に棲息している、個性豊かな鳥たちをイラストで紹介していきます。
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2010/4/20
◆カザリキヌバネドリ◆
No:0300
南アメリカのメキシコからパナマにかかる、高地の林に棲息している美しい鳥。
「飾り絹羽」という和名が示している通り、きわめて柔らかい羽の持ち主です。
その長さは体長の2倍から3倍にもなります。「ケツァール」という別名を持ち
グアテマラの国鳥に指定されています。同国では「自由の象徴」として敬われ、
通貨単位や国旗などにも用いられています。メキシコでも「空の神」として永く
崇拝されてきました。同じ国鳥でも邪魔者扱いのエミューとはえらい違いです。
2010/4/19
◆オオヅル◆
No:0299
インドから東南アジア、インドシナ半島、さらにオーストラリアの北部まで広く
棲息しているツルの一種です。その名にふさわしく、空を飛べる鳥の中では最も
背が高いんだそうです。実際、間近で見るとその迫力に圧倒されます。ちなみに
英語名は「Grus antigone」。Grusとは「鶴座」、antigone(アンティゴーネ)
はギリシャ神話の登場人物です。やけに神聖な名前ですが、いまいち意味不明?
パッと見のインパクトで付けちゃったのかも知れませんが、昔の人は詩的です。
2010/4/18
◆セイタカコウ◆
No:0298
インドや東南アジア、オーストラリアなどに棲息している、コウノトリの一種。
もちろん名前は「背高コウノトリ」の略です。しかし、コウノトリっておおむね
背は高いものなんで、今さら「背高」と言われてもインパクトに欠けるかも…。
湿地を好み、昆虫やカエル、魚などを主食にします。ちなみにコウノトリという
鳥は、分類上の「目・亜目・下目・小目・上科・科・亜科」の全てがコウノトリ
となります。非常に独自性が高いんですね。カラスでは目と亜目がスズメです。
2010/4/17
◆クロエリハクチョウ◆
No:0297
南アメリカ大陸南部の水辺に群れを作り棲息している、ハクチョウの仲間です。
首から上だけが黒いという独特の色彩と、前はちゃんと見えるんだろうかと心配
したくなるほど大きなコブが特徴。よけいなお世話ですけどね。生涯変わらない
つがいを保ち、絆も非常に強いそうな。2羽だけでいる状況を好む性質があり、
それを邪魔するものはたとえ実の子供でも容赦しないとか。美しい容姿の割に、
かなり激しい世界に生きてます(?)。それにしても可哀想なのは子供だなあ。
2010/4/16
◆カナダヅル◆
No:0296
7/6◆きょうの鳥:カナダヅル◆
その名の通り、カナダやアラスカなどで繁殖するツルの仲間です。日本には冬に
まれな旅鳥として少数が渡来します。体色は灰色ですが、赤い頭のアクセントが
いかにもツルって感じです。ちなみに繁殖期は体に泥を塗りつけるため、全体に
赤茶けて見えるそうな。なんで泥なんか塗るんだろ?鳥類界のガングロかしら?
なお、この種はツルの中では最も数が多く、20〜30万羽いると言われます。
でもそれは本種が多いのではなく、むしろ他が少ないという見方もできますが。
2010/4/15
◆ナゲキバト◆
No:0295
南北アメリカ大陸などに広く棲息している、ハトの一種です。赤茶色の体と、
ひときわ長い尾羽が特徴。何となく、世の中を嘆いているような和名が情けない
感じです。しかし侮るなかれ。実はこの鳥、西インド諸島東部の「アングイラ」
という小国の国鳥だったりするのです。国鳥が「ナゲキバト」…何となく、国民
みんないつも嘆いてる、みたいな失礼な想像をあれこれ…しちゃいけませんね。
なお、この鳩を撃ち殺した人間の後悔を描いた小説もあります。…やはり陰気。
2010/4/14
◆クビワヒロハシ◆
No:0294
アフリカ大陸や東南アジアなどに棲息している、ヒロハシという鳥の一種です。
「ヒロハシ」とは、「幅の広いクチバシ」の意。「オオハシ」の横長版ですね。
確かに横に長いクチバシなんですが、この鳥で注目すべきなのは、むしろ異様に
大きなその頭です。クチバシが幅広だから頭が大きいのは当たり前なんですが、
ちょっと変かも?ちなみに本種に限らず、羽の色はカラフルなものが多いです。
ちなみに英名は「Black-and-yellow Broadbill」。黒と黄色って…そうかなあ?
2010/4/13
◆アカハラモリモズ◆
No:0293
アフリカ西部の森林などに棲息している、モズの仲間です。アフリカとなると、
モズも実に派手ですね。ちなみに、英語名は「The Yellow-crowned Gonolek」。
腹部の赤じゃなくて、黄色の頭に着目してます。どっちでもいいんですけどね。
主に、樹上や地面の上などを這い回っている昆虫をついばんで暮らしています。
成鳥は派手ですけど、幼鳥は藪の中にまぎれる地味〜な保護色なんだそうです。
子供の頃は地味で、成人してお化粧に目覚める女性みたいなもの…じゃないか。
2010/4/12
◆コシジロウミツバメ◆
No:0292
北半球の海流域で繁殖する、ウミツバメという海鳥の一種。もちろん、腰部分の
白い羽毛が名称の由来です。昼間は海上で採食し、暗くなってから巣穴に戻ると
いうサイクルで生活しています。夜の飛行時は音波を発して反響を聞く事により
障害物を感知するという、コウモリのような反響定位を行います。ただし発する
音波は可聴音なので、超音波を使うコウモリほどの精度は無いそうです。まあ、
大まかな障害物が判ればいいわけで、高望みはしない主義なんでしょうか(?)
2010/4/11
◆キンケイ◆
No:0291
mmは、カメラレンズのために何を表している
漢字で書くと「錦鶏」。そのあでやかな名に恥じない、絢爛豪華な色の羽を持つ
キジの一種です。棲息地は中国奥地など。人間との関わりはかなり古く、昔から
絵画などの題材として好まれてきました。写真で見る限り悠然としたイメージが
ありますが、実は意外と小型でピーピーと活発に駆け回ります。春の終わり頃は
羽がごっそりぬけ変わり、リフレッシュするそうで。天然の美の追求者ですね。
なお、近縁種には「ギンケイ」がいますが…キンとギンって、字が違うような?
2010/4/10
◆チュウサギ◆
No:0290
「大・中・小」シラサギ3バカの最後を飾る「中サギ」です。言うまでもなく、
近縁種の中では中間サイズです。クチバシがやや短く、夏季は黒、冬期は黄色と
色が変わるのが特徴。羽根の色はわかりますが、クチバシの色あいが変わるのは
ちょっと想像しにくい現象ですが…。ちなみにこの種は主に水田や湿地を好み、
コサギやダイサギのように街中の河川などに姿を現す事は少ないんだそうです。
やっぱり紛らわしいから?まあ、存在感も近縁種の中では中ぐらいなのかしら。
2010/4/9
◆ハジロカイツブリ◆
No:0289
ユーラシアやアフリカ、アメリカなど世界の各地に棲息し、日本へは冬鳥として
全国の河川や湖沼、また海岸などに渡来するカイツブリという水鳥の一種です。
金色の飾り羽に真っ赤な目という、高級感あふれる過激なカラーリングが鮮烈。
ちなみにこれは夏羽なので、日本に渡来する時は体の下面が白く、もっと地味な
色あいになってます。他のカモに比べて、脚の付き位置が後ろ寄りなのが特徴。
これは、より潜水に適した形状とされています。ただしもちろん歩くのは苦手。
2010/4/8
◆オーストラリアガマグチヨタカ◆
No:0288
その名の通り、オーストラリア大陸に棲息しているヨタカの一種です。しかし、
「オーストラリア」「がま口」「夜鷹」…つくづく無茶苦茶な取り合わせです。
体に対して頭部が異様なくらいに大きく、パッと見た時のインパクトはちょっと
妖怪に出くわしたかと思うほど強烈です。木の折れ口に枝を敷いて産卵し、その
上にじっと止まるとまったく枝にしか見えません。見事なまでの穏形の術です。
こんな忍者じみた技を持っているあたりも、人智を超えた妖気に満ちた鳥です。
2010/4/7
◆ショウジョウコウカンチョウ◆
No:0287
南北アメリカ大陸各地に広く棲息している、ホオジロという鳥の一種。真っ赤な
ボディカラーと冠羽が特徴。棲息数も非常に多く、アメリカでは最も親しまれて
いる鳥の一種です。学名は「Cardinalis cardinalis」。英語名だと「Northern
Cardinal」。どちらもカージナルとついています。名の通り、アメリカメジャー
リーグ「セントルイス・カージナルス」のマスコットとしてもとても有名です。
いかに広く永く親しまれているかが、よく分かります。これぞまさしく人気者!
2010/4/6
◆シノリガモ◆
No:0286
シベリア東部からアラスカ、グリーンランドなど、世界の高緯度地域に棲息し、
冬鳥として主に北日本に渡来する、カモの一種です。とにかく、他に例を見ない
奇天烈な体の模様が最大の特徴。迷彩なのか何なのか、一度見たら忘れられない
インパクトを持っております。普段は海辺の岩礁にいますが、繁殖期にはなぜか
川をさかのぼり、山間部の渓流で子育てするというサケのような変わった習性が
あるんだとか。外見も生き方も、とことんオリジナリティを追求したカモです。
2010/4/5
◆ワシカモメ◆
No:0285
北海道から本州の沿岸や沖合いなどに冬鳥として渡来する、カモメの仲間です。
思いっきり2種の鳥の名が混じってますが、どう見てもカモメです。ある意味、
かなり無責任な和名です。頭に対するクチバシの大きさは、日本で見られる種の
中でもかなりゴツめ。もしかしたら、それが「ワシ」の名の由来だったりして。
本州の渡来数は少なく、他の種との誤認に注意。似てますからね、カモメって。
主食は魚類や棘皮動物など。ヒトデを1匹丸呑みにしたりもする貪欲振りです。
2010/4/4
◆セアカハナドリ◆
No:0284
東南アジア各地やオーストラリアに棲息している、ハナドリという鳥類の一種。
全長8〜9cmというから鳥としてはかなり小型ですが、その和名の通りの赤い
背面と黒とのコントラストが鮮烈な印象を残します。ちなみに英名は『Scarlet-
backed Flowerpecker』。訳すと「セアカハナツツキ」となります。これまた名の
如く、花の蜜が大好物。ストローのような形状の舌で吸います。珍しく、和名も
英名も的確に体の特徴や生態を表現している、まことに「納得できる」鳥です。
2010/4/3
◆シロハラクイナ◆
No:0283
沖縄県の南西諸島に留鳥として棲息している、クイナの一種です。背と腹の白黒
コントラストがかなり強烈。主食は昆虫や甲殻類など。棲息地では野生の個体が
車に轢かれたりすることも多いんだそうです。…とこういう情報を聞く限りでは
ヤンバルクイナのように個体数の減少が心配されているのかと思いますが、実は
近年では棲息域を九州などに拡大しつつあり、個体数もそれなりに増加の傾向に
あるんだそうな。…何だか、見かけによらずけっこうたくましい鳥らしいです。
2010/4/2
◆ダイサギ◆
No:0282
世界の熱帯や温帯に広く棲息するサギの一種。日本で見られるシラサギの中では
大型種で、主に河川などで見られます。シラサギには「コサギ」「チュウサギ」
「ダイサギ」という実に工夫のない名の種がいますが、本種は体が大きいだけで
なく首が長いのが特徴です。ちなみに、冬場はクチバシが黄色になるそうです。
また亜種として「チュウダイサギ」「オオダイサギ」と言うのもいます。「中大
サギ」に「大大サギ」?もはや、大きいのか小さいのかサッパリ分かりません。
2010/4/1
◆クロアジサシ◆
No:0281
占星術は、我々が何をどのように影響するか
太平洋やインド洋、大西洋などの熱帯海域に広く分布しているアジサシの一種。
白いカラーが多いアジサシ類の中では、非常に珍しい黒褐色の体を持つ種です。
ちなみに英語名は「Brown Noddy」。直訳すると「茶色のうなずく者」…何だか
意味がいまいちよくわかりませんが、これはオスとメスが互いに首を上下させる
本種独特の求愛行動からきた名前だそうな。確かに生態をよく観察した名前では
ありますが、マニアック過ぎて説明されないと鳥の名だとは誰も思えません…。
2010/3/31
◆アメリカグンカンドリ◆
No:0280
ガラパゴス諸島に棲息している、ペリカンの一種です。オスが赤い喉袋を大きく
膨らませているさまが有名。もちろん、あれはメスへのアプローチなんですが、
大きく膨らませてアプローチってのもいかがなものかって感じです。ちなみに、
グンカンドリは体に対する翼の長さが全ての鳥の中でも最も長く、グライダーの
ように滑空するのが得意とか。「アメリカ」と「軍艦」と「鳥」。言ってみれば
ムチャクチャな組み合わせなんですが、妙におさまりよく響くのも確かかも…?
2010/3/30
◆オオハシゴシキドリ◆
No:0229
南米エクアドルの熱帯雨林に棲息している、ゴシキドリの仲間です。美しい羽の
色あいは「五色鳥」という名の面目躍如って感じですね。しかし、気になるのが
その名前。さほどクチバシは大きくないのに「オオハシ」。ちなみに、英語名は
「Toucan Barbet」。Toucanとは、いわゆる鳥のオオハシを意味する語でして…
つまりクチバシの大きさではなく鳥の種類でオオハシとつけられてるわけです。
しかし、正直言ってオオハシには似てません。もう、矛盾だらけの鳥さんです。
2010/3/29
◆シロミミキジ◆
No:0278
中国中央部からチベットにかけての、標高3500〜4300m級の高山に棲息
しているキジの仲間です。赤と黒の頭に白い体…という、鳥類のスタンダードと
言うべきカラーリングがとても素敵。クチバシが非常に頑丈であり、これで土を
掘り返して草の根や昆虫を食べます。ちなみに、冬場は標高2800mくらいの
地点まで降りるそうな。4300mとあんまり変わらないのでは?…と思うのは
山を知らない素人ですね。まずは1000mの山に上ってから意見しましょう。
2010/3/28
◆テンジクバタン◆
No:0277
オーストラリアの南東部に棲息する、体長40cmくらいのオウムの仲間です。
「天竺」という名前からインドあたりに棲んでるのかなと思ってしまいますが…
これってもしや出身地詐称?英語名は「 Long-billed corella(クチバシの長い
オウム)」だから、こっちは意味的にはまったくおかしくないんですけどね…。
白い体に赤い顔まではいいんですが、目の周りが水色と言うのが何とも個性的。
ユーカリの木の樹洞に営巣します。いかにもオ−ストラリアの鳥って感じです。
2010/3/27
◆スズガモ◆
No:0276
北アメリカ大陸北部やユーラシア大陸の北部に棲息し、日本へも冬鳥として広く
全国的に渡来する、海ガモの一種です。海ガモといっても、海に近ければ河川や
湖沼にもやってきます。キンクロハジロに似ていますが、冠羽がない事や背中が
白い事で見分けられます。全国的に見ても非常に渡来数の多いカモの一種なんだ
そうです。ちなみに、和名を漢字で書くともちろん「鈴鴨」。これは、この鳥が
一斉に飛び立つ時の羽音が鈴の音に似てるから。…そんなに特徴的なのかしら?
2010/3/26
◆イソヒヨドリ◆
No:0275
ユーラシア大陸からインドネシア、果てはアフリカ大陸まで広く棲息している、
ツグミの一種です。磯に多く見られ、ヒヨドリに似ている点からイソヒヨドリ。
分かりやすいんですが、姿が似てるというだけでヒヨドリとは全然違う種です。
…いいのかなこんな無責任な和名つけて?ともあれ、青色と赤褐色というオスの
色彩は個性的。一目で間違える事のない鳥です。食性は動物食であり、ムカデの
ような節足動物や甲殻類、さらには昆虫類など何でも食べるたくましい鳥です。
2010/3/25
◆ヒゲゴシキドリ◆
No:0274
アフリカ大陸中西部に棲息している、ゴシキドリという熱帯特有の鳥類の一種。
分類上はキツツキの仲間なんですが、はっきり言ってそう見えません。と言うか
そのクチバシで木はつつけないだろうって感じです。色彩が非常に鮮やかなのは
「ゴシキ」の名に恥じない感じですけどね。いかにも熱帯な極彩色です。なお、
和名の「ヒゲ」は言うまでもなくくちばしの付け根にある黒い羽毛。確かにヒゲ
としか形容できない代物です。何のためのものかはイマイチ不明なんですが…。
2010/3/24
◆キタカンムリショウノガン◆
No:0273
東アフリカの乾燥したサバンナに棲息する、ノガンの仲間。ノガンとはいっても
渡り鳥のガンの仲間ではなく、ツルの近縁種です。しかしその特異極まる容姿は
オリジナリティありすぎ。ツルという概念では納得できない感じです。ちなみに
名前が示す通り、オスには後頭部に冠羽があり、求愛ディスプレイの時にこれを
逆立てます。ふだんここまで自己主張しない冠羽も珍しいかも。ちなみに体長は
およそ53cmほど。ダチョウみたいなスタイルながら、意外と小型の鳥です。
2010/3/23
◆ムギマキ◆
No:0272
ユーラシア大陸で繁殖し、日本にも旅鳥として各地に渡ってくるヒタキの仲間。
例によって、この特徴的な色彩はオスのみのものです。ちなみにこの鳥、英名は
「Mugimaki Flycatcher」といいます。どういうわけか「ムギマキ」という名が
もろに組み込まれてしまっています。似たような例では、ラテン語でつけられた
学名に日本語読みが入るコマドリなどがありますが、英語名はちょっと珍しいと
いえるかも。よほど印象的だったのかな?人のつける名もなかなか奥深いです。
2010/3/22
◆ヤブツカツクリ◆
No:0271
armyworms咬傷のですか?
オーストラリア北東部の、海岸近くの森林ややぶに棲息するツカツクリの一種。
ハゲタカのように裸出した頭部が特徴です。ツカツクリの仲間は、自分では卵を
温めず、落ち葉や落ち枝などで作った塚の中に産卵して塚の材料が発酵する時の
熱で温める事で知られています。育児の手間がないので、一年中卵を産みます。
しかし、塚の中で孵化したヒナはいきなり試練です。要するに生き埋めだもの。
ツカツクリのヒナはすぐに自活できるといわれますが、そりゃ無理もないわな。
2010/3/21
◆オウゴンヒワ◆
No:0270
「American Goldfinch」という英語名が示す通り、アメリカ合衆国のいたる所で
ごく一般的に見る事のできる、アトリの一種です。小型の鳥ですが、黄色と黒と
いう単純明快なカラーリングは遠目にもすぐ分かります。鳴き声もとっても美声
なんだそうです。…ただし、メスは例によってかなり地味な色調です。…という
ことは、見た目も声も美しいのは全部オス?…まあ、当たり前の事なんですが、
改めて考えるとやはり複雑です。人間の感覚なんて自然界では不自然かも(?)
2010/3/20
◆マミチャジナイ◆
No:0269
中国北東部からロシア東部にかけて棲息し、冬には東南アジア各地へ渡る大型の
ツグミの仲間です。日本には、旅鳥として渡来します。同じツグミの仲間である
「アカハラ」にとにかくよく似ているらしく、混同されたり誤認される事もよく
あるみたいです。ちなみに「シナイ」とはツグミを表す名称です。「マミチャ」
は漢字で書くと「眉茶」となるんですが、この鳥の眉は白。つまり、この和名は
「眉白−茶ジナイ」の省略です。…省略し過ぎて、意味が変になった例ですね。
2010/3/19
◆カササギフエガラス◆
No:0268
オーストラリアやタスマニア、ニューギニアなどに棲息しているカラスの一種。
サバンナ地帯から都市部にまで広く分布しており、雑食性で穀物から小動物まで
何でも食べます。言うまでもなくカササギとは別種。白と黒の配色がカササギに
似ているため、名前に使われています。…しかしガンしかりサイチョウしかり、
体が白黒の鳥の名はおしなべて「カササギ」が引き合いに出されるみたいです。
それほどカササギって、一般的な白黒イメージの鳥ではない気もするんですが。
2010/3/18
◆オオツグミヒタキ◆
No:0267
中央アメリカの森林地帯に棲息している、大型のコマドリの仲間です。頭の白い
冠羽と、長い尾羽が特徴。和名だとツグミだかヒタキだかよく分かりませんが、
このへんの鳥の命名というのは一貫性がないので細かい事は気にしない(?)。
さえずり声の非常に美しい鳥です。なお英語名は『White-crowned Robin Chat』
訳すと『シロカンムリサエズリヒタキ』ってとこかな?かなり見たまんまです。
余談ながらネット用語の「チャット」とは、この「鳥のさえずり」に由来します。
2010/3/17
◆コアジサシ◆
No:0266
北極圏と南極以外、つまりはほぼ世界中のあっちこっちで繁殖する海鳥の一種。
アジサシとは「鯵刺」つまり、海へ直滑降で飛び込んで魚を刺すように捕らえる
姿から来た名前です。鋭い紡錘形をした体は、なるほどミサイルのような印象を
与えるシャープなデザインです。とはいえ食べ物は多岐に渡っており、べつだん
アジだけ専門に食べているわけではありませんが。空を飛ぶ姿も実に優美です。
オスがメスに給餌求愛したり群れで生活したりと、社会的な一面も持つ鳥です。
2010/3/16
◆サカツラガン◆
No:0265
中国やモンゴルなどのユーラシア大陸東部で繁殖する、大型のカモの一種です。
日本にもごく小数が渡ってきます。本種は家禽として有名なシナガチョウの原種
だとされており、学名もおなじ『Swan Goose』です。日本に渡ってくる時期には
繁殖期のみの特徴である鼻先のコブがないため似ても似つかない顔つきになって
いますが、コブがあれば確かにシナガチョウそっくりです。あちらが純白なのに
対して地味な模様があるので「Swan(白鳥)」にはとても見えませんけれど…。
2010/3/15
◆ゴマバラワシ◆
No:0264
サハラ以南のアフリカ大陸に棲息している大型のワシです。ゴマバラというのは
もちろん、腹部の斑点をゴマにたとえたものです。…パッとしない名前ですが、
実はこの鳥はオウギワシなどと並んで最強の猛禽類とも呼ばれる猛者なのです。
翼の幅は最大では2mを大きく超え、サバンナにおいてレイヨウや小型のヒヒ、
果ては、同じ肉食のジャッカルなどでさえも餌食にします。そんな勇猛ぶりに、
ついた英語名は『Martial Eagle(好戦的なワシ)』。さもありなんという感じ。
2010/3/14
◆ウツクシオナガタイヨウチョウ◆
No:0263
アフリカ大陸に棲息している、「タイヨウチョウ」という小型の鳥の一種です。
パッと見はアメリカ大陸に棲息しているハチドリに似ていますが、分類上は全く
異なる鳥なんだそうな。食性や飛行能力など共通の部分は多いんですが、これは
どっちも似通った環境で進化を遂げたからでしょう。ちなみにこの鳥、英語名は
「Beautiful Sunbird」…訳すと「美しい太陽鳥」です。言わんとしている事の
はっきりした名前ですが、「ウツクシ」としちゃった和名のセンスはどうなの?
2010/3/13
◆オニアオサギ◆
No:0262
インドやアフリカの水辺に棲息する、世界でも最大級の体躯を誇っているサギ。
もともと日本の川などで見かけるアオサギでもかなり巨大な印象を受けますが、
この鳥はさらに1.5倍、体長150cmもあります。例えるなら、アオサギを
身長160cmの成人男性とすると、オニアオサギは何と2m40cm。もはや
恐怖の巨人です。英名は「Goliath Heron」。Goliath とは「ゴリアテ」という
読みで知られる、聖書に登場する巨人ですが…決して名前負けはしてませんね。
2010/3/12
◆シラオラケットカワセミ◆
No:0261
オーストラリアやパプアニューギニアの森林地帯に棲息する、カワセミの一種。
体に比べ、際立って長い尾羽が特徴です。この形状をラケットだと形容するのは
大いに異論がありますが。普通のカワセミが川べりの土手や樹洞などに巣を作る
のに対し、この種は何とシロアリの巣を間借りするそうです。それも遺棄された
巣の跡などではなく、実際に使われている巣に。ヒナは透明な膜を作って全身を
包み、雑菌や虫などから身を守るそうな。シロアリにとってとんだ住宅難です。
2010/3/11
◆アジアヘビウ◆
No:0260
ボルネオやスリランカなどの、アジア各地の水辺に棲息しているウの仲間です。
和名の由来は「アジア(主な棲息地)」と、ヘビのような形の長い首。…非常に
変わったバランスであり、上半身だけ見るとウと言うよりもむしろサギの仲間に
近い印象を受けます。潜水が得意で、水中にいる魚などを潜って食べています。
首だけを水面に出して器用に泳ぐさまはかなり異様です。ウの仲間だけに羽の脂
が乏しく、一度泳ぐと後は羽を広げて長時間乾かします。便利だか不便だか…。
2010/3/10
◆アフリカトキコウ◆
No:0259
その名の通り、サハラ砂漠以南のアフリカ大陸中南部に棲息する、コウノトリの
一種です。別名だと「キバシコウ」クチバシが黄色い事に由来する別名ですね。
湿地帯に棲み、泥の中に潜む魚やカエル・エビなどを旺盛に食べます。ちなみに
この鳥の顔の部分がはげてるのは、食べ物を口に運ぶ際に余計な泥などを顔部に
付着させないため。ハゲワシのような、屍肉を漁る食性からではないそうです。
でも、同じ食性のカモ類ははげてなんかないけどなぁ。ちょっと見習おう(?)
2010/3/9
◆クロビタイセアカモズ◆
No:0258
インドやパキスタン、あるいはアフガニスタン辺りにまで広く分布する、モズの
一種です。非常に特徴的な色あいの持ち主で、ちょっと見た感じはツリスガラに
似ているかも?しかし『黒額背赤百舌』とな。見たまま並べた工夫のない和名は
相変わらず素敵です。外国産であってもモズはモズ。昆虫や小動物などを貪欲に
狩り、ちゃんとはやにえもやるそうな。生来17cmというサイズや体色だけで
見れば手乗りのペットか何かになりそうですが、やはり本性は生粋の猛禽です。
2010/3/8
◆ニシムラサキエボシドリ◆
No:0257
アフリカ大陸中南部地域に存在している、水辺の森に棲息しているエボシドリの
一種です。「エボシドリ」という鳥の種はそのすべてがアフリカに棲息している
局地的な鳥であり、本種は名前の割に頭の冠羽が小さいのが特徴です。近縁種の
エボシたちは、もっともっと馬鹿げたパンクヘアーをしてるんですけどね。まあ
独自のスタイルなのかな?ちなみに、この種は他の鳥と比べて脚力が強いため、
枝から枝へと食べ物を求めて器用に飛び移ることができるのが大きな特徴です。
2010/3/7
◆オオフナガモ◆
No:0256
南アメリカ大陸の、さらにもっとも南の地方に棲息している、カモの一種です。
ガンカモ科の鳥としてはきわめて珍しく、飛ぶ能力が完全に退化しております。
仮にも渡り鳥の仲間なのに…と嘆きたくなりますが、この種の鳥が飛ばなくても
いいという事は、渡りを行う必要がまったくない…すなわち寒暖の差や餌などの
心配をしなくてもいい環境に棲んでるという事なんでしょうね。ちなみに飛行が
できない分、潜水は非常に達者。何も飛ぶだけが鳥の取り柄ではないって事ね。
2010/3/6
◆カンムリシギダチョウ◆
No:0255
南アメリカ大陸南部に棲息している、「シギダチョウ」の仲間です。シギなのか
ダチョウなのかがいまいち分からない名前ですが、走鳥類のレアに近縁であると
されています。それにしては短足ではないか?という印象を受けますが。ただし
一般的な走鳥類とは異なり、短距離ならば飛ぶ事ができます。ちなみに、大半の
鳥とは違いメスの方が攻撃性が強く、求愛もオスより積極的だとか。で、肝心の
営巣や抱卵や育児は全部オスの担当なんだとか。男女の関係もさまざまです…。
2010/3/5
◆ミソサザイ◆
No:0254
名前を聞くとなんだか分かりませんが、スズメの仲間に分類されている鳥です。
全長10cm強という、日本ではもっとも小さな体を持つ鳥の一種になります。
体色もいたって地味なんですが、体型や行動が特徴的なので意外と見分けるのは
簡単なんだとか。繁殖期になると、反り返った尾羽を大きく上下させる求愛行動
を取ります。主食は昆虫やクモなど。種子島以北の山地や亜高山帯に広く棲み、
世界的にもユーラシア大陸から北アフリカにまで分布する、たくましい鳥です。
2010/3/4
◆ミミハゲワシ◆
No:0253
中国南部からインド、インドシナ半島にかけて棲息している、ハゲワシの一種。
顔の側面についている肉垂が耳のように見えるのがこの名前の由来らしいです。
森林や農耕地などにて単独で生活し、主に屍肉を食べて生活しています。禿げた
赤い頭や羽の色からすると、おそらくは一般的な「ハゲワシ」のイメージに最も
ぴったりマッチする鳥だといえます。精悍にも不機嫌にも見える目つきが素敵。
なお、「ハゲタカ」という鳥は存在しません。屍肉食の鳥をまとめた呼称です。
2010/3/3
◆フジイロシロハラテリムク◆
No:0252
サハラ砂漠以南のアフリカ大陸全土に、広く棲息しているムクドリの仲間です。
「テリムク」とは「照りのある体色を持っているムクドリ」という意味の略語。
目の覚めるような藤色の体が特徴なんですが、例によってメスはすんごい地味。
ちなみに、「シロハラムクドリ」「シロハラムラサキテリムク」といった別名も
持っています。…しかし、どれもこれも何の考えもなく色の特徴を並べただけ?
別名ってほどのものじゃない気がします。もっと雅な名にすればいいのになあ。
2010/3/2
◆アオカケス◆
No:0251
アメリカ大陸の中部から東部にかけてごくごく一般的に棲息している、カケスの
一種。という事はつまりカラスの仲間という事になるんですが、そうは思えない
ほど美しい色の鳥です。とはいえ、カケスだけあってけっこうやる事は悪賢く、
猛禽類の鳴き声を真似して他の鳥を追い払い、食べ物を独り占めしたりします。
本来の鳴き方というのも非常に耳障りなものであるらしく、鳥の愛好家たちから
かなり嫌われてます。いわゆる、憎まれっ子世にはばかるというやつなのかな。
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